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【体系解説】金属結晶とは?自由電子がつくる構造と特徴

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※この記事は、電子書籍『一問一答 理論化学1|原子の構造、化学結合、物質量と化学反応式』の内容の一部をもとに作成しています。
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目次

みなさん、身の回りの金属、たとえばスプーンやスマホの筐体が、なぜあんなに丈夫で光っているのか考えたことはありますか?

実はその秘密は、原子レベルでの「並び方」と「電子の動き方」にあります。ここでは、金属結晶と金属結合、そして似ているようで異なる「配位結合」のしくみを見ていきましょう。

📘 金属結晶とは

身の回りの金属

金属原子は規則正しく整列し、その中で価電子が結晶全体を自由に動き回っています。この自由に動く電子は「自由電子」と呼ばれ、金属特有の性質を生み出します。

📘 金属結合の正体|陽イオンと自由電子の静電引力

価電子を失って陽イオンになった金属原子と、自由電子との間には静電気的な引力が働きます。これが金属結合です。方向性がなく、全体的に原子を結びつけるため、金属は変形しても壊れにくいのです。

金属結合のしくみ

📘 金属の4つの代表的性質

  • 金属光沢
    磨くと特有の光沢が現れます。これは自由電子による光の反射が原因です。
  • 電気・熱伝導性
    自由電子が動くため、電気も熱もよく通します。特に銀は最高の伝導性を持っています。
  • 展性・延性
    たたくと広がる展性、引っ張ると伸びる延性があります。これは原子の位置がずれても結合が保たれるためです。
展性と延性の例
  • 融点の違い
    典型元素の金属は比較的低い融点ですが、遷移元素は高い傾向があります。タングステンは約3410℃と非常に高く、水銀は常温で液体です。

📘 配位結合とは

共有結合との違いは「電子対の出どころ」。配位結合では、一方の原子が持つ非共有電子対を相手に提供して結合します。

【例1】アンモニウムイオン(NH₄⁺)
アンモニア(NH₃)が水素イオンに非共有電子対を渡して結合。

アンモニウムイオンの形成

【例2】オキソニウムイオン(H₃O⁺)
水(H₂O)が水素イオンに非共有電子対を渡して結合。

オキソニウムイオンの形成


金属結晶は「自由電子」のおかげで、強さとしなやかさを両立しています。また、配位結合は電子の提供元が一方に偏るというユニークな特徴を持ちます。これらのしくみを理解すると、身近な物質の性質がグッと身近に感じられますよ。

さらに詳しい図解や演習問題は、電子書籍『一問一答 理論化学1』で解説しています。理解を深めたい方は、ぜひそちらもチェックしてみてください。

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