この記事を読んでわかること
- フェーリング反応の要点
- 銀鏡反応の半反応理解
- アルデヒドとケトンの判別
- アセトンの性質整理
- 製法の概略フロー把握
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導入
要点:アルデヒドは還元性、ケトンは示さない。
本時は、フェーリング液の還元反応と銀鏡反応を中心に、アルデヒドとケトンの違いを整理しました。
あわせて、アセトンの性質と代表的な製法の概略も確認しました。
フェーリング液の還元反応
フェーリング液は A 液と B 液を混合して用います。青色の溶液から赤色の酸化銅(I)が生じる流れを確認しました。
ポイントは銅イオンの酸化数の変化(Cu²⁺ → Cu⁺)です。入試で頻出です。
アンモニア性硝酸銀水溶液を用いると、アルデヒドで銀の析出が観察できます。
Ag⁺ が Ag⁰ に還元され、アルデヒドはカルボン酸(またはその塩)へ酸化されます。
半反応式の考え方を確認しました。以下は生成イメージです(図2)。
ケトンの性質と反応
ケトンはカルボニル基をもち、第二級アルコールの酸化で生成します。
アセトンは代表例で、揮発性・引火性があり、有機物をよく溶かす溶媒として知られます。
銀鏡反応やフェーリング液の還元反応は示しません。
アセトンの製法と関連基礎
アセトンの製法として、酢酸カルシウムの熱分解、プロピンやプロペンからの合成法に触れました。
また、還流の意味や、分子式から素早く物質像を立ち上げる練習を行いました。
復習
メタノールの酸化でホルムアルデヒド、エタノールの酸化でアセトアルデヒドが生成する流れを確認しました。
ホルムアルデヒドの水溶性と、約 37% 水溶液がホルマリンである点も押さえました。
最後に、分子式から素早く構造と反応性を見通す練習を行いました。
まとめ
アルデヒドは還元性を示し、銀鏡反応とフェーリング液の還元反応に陽性でした。
ケトンはこれらを示さず、ここが判別の要点です。
アセトンの性質と製法の概略も確認し、検出反応の位置づけを整理しました。
入試では名称だけでなく、酸化数と半反応式で説明できると強いです。
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