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【体系解説】濃度変換の計算

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※この記事は、プロのナレーションで「音声でも学べます」!




※この記事は、電子書籍『一問一答 理論化学1|原子の構造、化学結合、物質量と化学反応式』の内容の一部をもとに作成しています。

目次

濃度計算が苦手な理由の多くは、「与えられた数値をどう使えばいいか」が見えないからです。
しかし実際には、4つの型を押さえれば解法の道筋がはっきりします。

濃度計算の基本4タイプ

  1. 単位を換える計算
  2. モル濃度の計算
  3. 質量パーセント濃度の計算
  4. 希釈・混合の計算

このページでは、「なんとなく計算していた」状態から、「必要な情報をもとに意味のある式を組み立てられる」状態に変わるための最初の一歩を紹介します。

📘単位とモノを見極める!

まずは問題を見たら、「何が与えられていて、何を求めるのか?」を見抜くクセをつけましょう。

たとえば、

溶質の物質量(mol)と溶液の体積(L)が与えられている

→ モル濃度を求めればよい

このように、単位を見て反応するのが第一歩です。

g ⇄ mol ⇄ L の変換は、分子量・密度などを使って自由に行き来できるようになります。

・密度(g/cm3)… 1cm3あたりの質量。例:水は約1.0 g/cm3

📘「濃度計算の型」を図で押さえよう

どの問題も、基本の型を使えばスッと式が立てられます。ここではその全体像を見ておきましょう。

濃度計算の型

図中の矢印は、質量・物質量・体積の間での変換方法を表します。

・溶液の質量g × 質量パーセント濃度 = 溶質の質量g
・溶質の質量g ÷ 分子量 = 溶質の物質量mol
・溶液の体積mL(cm3)× 密度g/cm3 = 溶液の質量g

📘 モル濃度と質量パーセント濃度のちがいは?

どちらも「溶質 ÷ 溶液」の形ですが、割るものの単位がちがいます。

モル濃度と質量パーセント濃度の求め方

・モル濃度:mol / L(体積ベース)
・質量パーセント濃度:g / g(質量ベース)

濃度は割合です。
「全体に対してどれだけ入っているか」を、体積か質量のどちらで測るかの違いです。

📘希釈・混合では「変わらない量」がカギ!

水でうすめたり、溶液どうしを混ぜる問題では、「変わらないもの」を使って式を立てます。

よく使う『3つの変わらない量』

① 溶質の質量g
② 溶質の物質量mol
③ 混合後の溶液全体の質量g

希釈混合の求め方

この図では「何を基準にして式を立てるか」を整理しています。薄める前後で変わらない量を見つけられると、どんな問題でもスムーズに式が立てられます。

例題

2.0mol/LのH2SO4水溶液 500mL 中のH2SO4の質量を求めよ。 分子量:H2SO4=98

解答解説

解答 98 g

解説 
1 体積をLに変換 → 0.500 L
2 物質量mol → 0.500 × 2.0 = 1.0 mol
3 質量g → 1.0 × 98 = 98 g

ここで少し立ち止まって考えてみましょう。体積からmol、molからgへと、型の矢印どおりに進めただけです。慣れてしまえば、計算はとてもシンプルです。

濃度計算は型で覚える!まずは図になじもう

・単位とモノをセットで確認する
・モル濃度は mol/L、質量パーセント濃度は g/g
・希釈・混合は「変わらない量」を使う
・式は「型」の矢印に沿って組み立てる

この記事で紹介したのは、第7章のごく一部です。続きでは、


・各型の使い分け練習と公式の見極め方
・入試レベルの応用(希釈×濃度×密度の複合)
・つまずきやすいポイントのQ\&A
・モル⇄質量⇄体積⇄個数の変換マップ(図付き)

などを扱います。

📘電子書籍でもっと学びたい方へ

※この記事は、電子書籍『一問一答 理論化学1|原子の構造、化学結合、物質量と化学反応式』の内容の一部を紹介しています。さらに詳しい解説と問題演習を通じて、化学のしくみをしっかり理解したい方は、ぜひ本書をご覧ください。

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