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【授業実況】2025/04/15 アルデヒドとケトン/還元性反応の整理

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メタディスクリプション:フェーリング液と銀鏡反応を軸に、アルデヒドとケトンの違いを実況形式で整理しました。アセトンの性質・製法、酸化数の見方や半反応式の要点も確認し、入試での見分け方を明快に押さえます。

目次
  • フェーリング反応の要点
  • 銀鏡反応の半反応理解
  • アルデヒドとケトンの判別
  • アセトンの性質整理
  • 製法の概略フロー把握

※本ナレーションはAIによるプロ声優の音声を使用しています。
一部の化学用語に誤読が含まれることがありますが、ご了承ください。
今後、全編を最適化した高品質ナレーションをAudible版として公開予定です。

読んだ後に学びがあったと感じた方は、♡をタップしていただけると嬉しいです。

要点:アルデヒドは還元性、ケトンは示さない。
本時は、フェーリング液の還元反応と銀鏡反応を中心に、アルデヒドとケトンの違いを整理しました。
あわせて、アセトンの性質と代表的な製法の概略も確認しました。

フェーリング液は A 液と B 液を混合して用います。青色の溶液から赤色の酸化銅(I)が生じる流れを確認しました。
ポイントは銅イオンの酸化数の変化(Cu²⁺ → Cu⁺)です。入試で頻出です。

図1 フェーリング液の還元反応(模式図) アルデヒド R-CHO + フェーリング液(Cu²⁺, アルカリ) 青色溶液 R-COO⁻(アルデヒドが酸化) + Cu₂O↓(赤色沈殿) Cu²⁺ → Cu⁺ の還元 要点:アルデヒドは酸化され、同時にCu²⁺が還元されます。結果として赤色のCu₂Oが生じます。 銀鏡反応

アンモニア性硝酸銀水溶液を用いると、アルデヒドで銀の析出が観察できます。
Ag⁺ が Ag⁰ に還元され、アルデヒドはカルボン酸(またはその塩)へ酸化されます。
半反応式の考え方を確認しました。以下は生成イメージです(図2)。

図2 銀鏡反応の生成物イメージ アルデヒド R-CHO + [Ag(NH₃)₂]⁺(アンモニア性) R-COO⁻(アルデヒドが酸化) + Ag(鏡面) Ag⁺ → Ag⁰ の還元 要点:アルデヒドは還元性を示し、銀イオンを単体の銀へ還元します。

ケトンはカルボニル基をもち、第二級アルコールの酸化で生成します。
アセトンは代表例で、揮発性・引火性があり、有機物をよく溶かす溶媒として知られます。
銀鏡反応やフェーリング液の還元反応は示しません。

図3 アルデヒドとケトンの比較 項目 アルデヒド ケトン 銀鏡反応 ◯(Ag⁺ → Ag) × フェーリング液の還元 ◯(Cu²⁺ → Cu⁺) × 還元性 あり なし

アセトンの製法として、酢酸カルシウムの熱分解、プロピンやプロペンからの合成法に触れました。
また、還流の意味や、分子式から素早く物質像を立ち上げる練習を行いました。

図4 アセトンの製法(概略) 酢酸カルシウム 熱分解 プロピン由来の合成 プロペン由来の合成 アセトン(CH₃-CO-CH₃) 性質:揮発性・引火性・有機溶媒性

メタノールの酸化でホルムアルデヒド、エタノールの酸化でアセトアルデヒドが生成する流れを確認しました。
ホルムアルデヒドの水溶性と、約 37% 水溶液がホルマリンである点も押さえました。
最後に、分子式から素早く構造と反応性を見通す練習を行いました。

💡今日の学び×思考のヒント
・酸化数の変化を見ると、反応の向きが整理できます。
・条件(酸性/中性/塩基性)で半反応の取り扱いが変わる点を意識しました。
・構造式から「示す/示さない」を即断できるように練習しました。

アルデヒドは還元性を示し、銀鏡反応とフェーリング液の還元反応に陽性でした。
ケトンはこれらを示さず、ここが判別の要点です。
アセトンの性質と製法の概略も確認し、検出反応の位置づけを整理しました。
入試では名称だけでなく、酸化数と半反応式で説明できると強いです。

次の単元↓

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※この記事のテーマ(アルデヒドとケトン/還元性反応の整理)は理論化学の土台の上に成り立っています。
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