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【授業実況】2025/04/16 カルボン酸の分類と性質|合成法と酸性度の学習【高校化学】

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目次
  • カルボン酸の基本構造と種類を理解
  • 酸性度の強弱と比較の基準を整理
  • 第一級アルコールからの合成を説明できる
  • 高い沸点・融点の理由を理解できる
  • 入試での典型問題の考え方を習得

読んだ後に学びがあったと感じた方は、♡をタップしていただけると嬉しいです。

※本ナレーションはAIによるプロ声優の音声を使用しています。
一部の化学用語に誤読が含まれることがありますが、ご了承ください。
今後、全編を最適化した高品質ナレーションをAudible版として公開予定です。

要約:カルボン酸は弱酸性で、特徴的な性質を示す。

「カルボン酸は塩酸より弱いのに、二酸化炭素より強い?」―そんな疑問を抱いたことはありませんか。

本記事では、カルボン酸の分類と性質を丁寧に整理し、合成から酸性度の比較まで、入試で迷わないための学び方を解説します。

カルボン酸は「カルボキシ基(–COOH)」をもつ有機化合物の総称です。
カルボキシ基は「カルボニル基(C=O)」と「ヒドロキシ基(–OH)」が結合した構造に由来しています。

分類には次のような種類があります。

  • 脂肪族モノカルボン酸(例:酢酸)
  • ジカルボン酸(例:シュウ酸)
  • ヒドロキシ酸(例:乳酸)

これらは有機化合物の官能基分類の中でも重要で、大学入試でも頻出のテーマです。

第一級アルコール → アルデヒド → カルボン酸
この流れが基本です。

図1:カルボン酸の合成経路(酸化の段階) 第一級アルコール アルデヒド カルボン酸
図1:カルボン酸の合成経路(酸化の段階を整理)

例:エタノール → アセトアルデヒド → 酢酸

入試では「酸化の段階をどこまで追うか」が問われやすいため、第一級アルコールは必ず最終的にカルボン酸まで到達することを押さえましょう。

カルボン酸は水溶液中で弱酸性を示します。

比較の基準:

  • 強酸(HClなど) > カルボン酸(酢酸など) > 炭酸(H2CO3

さらに、カルボキシ基は分子間で強い水素結合を形成します。
そのため、分子量が同程度のアルコールやアルデヒドよりも融点・沸点が高くなるのが特徴です。

  • カルボキシ基は「二つの官能基の融合」であることを意識する
  • 酸の強弱を「比較対象」で説明できるようにする
  • 反応式は必ず中和の形まで確認する


高校化学が苦手でも「原子からモル計算」まで基礎を整理したい人へ

📘 問題1

酢酸 0.1 mol/L 水溶液のpHを、Ka=1.8×10⁻⁵として求めよ。

解答の流れ
初期濃度 C=0.1
解離度 αを使って
Ka = Cα²

α = √(Ka/C) = √(1.8×10⁻⁵ / 0.1) ≒ 1.34×10⁻²
[H⁺] = Cα = 0.1×1.34×10⁻² = 1.34×10⁻³ mol/L
pH = –log[H⁺] ≒ 2.87

📘 問題2

次の物質を酸性の強い順に並べよ。
酢酸、塩酸、炭酸

解答
塩酸 > 酢酸 > 炭酸

理由:強酸はほぼ完全に電離、カルボン酸は弱酸、炭酸はそれよりさらに弱い。

カルボン酸は

  • カルボキシ基をもつ化合物で、分類と性質の整理が重要
  • 合成は第一級アルコールからの酸化で到達
  • 酸性度は「塩酸>カルボン酸>炭酸」の順で理解
  • 水素結合による高い融点・沸点が特徴

入試頻出の単元なので、反応式と酸性度の比較を必ず説明できるように準備しておきましょう。


前の単元↓

次の単元↓


📘 理論化学を「しくみ」で学びたい方へ

※この記事のテーマ(カルボン酸の分類と性質|合成法と酸性度の学習【高校化学】)は理論化学の土台の上に成り立っています。

 原子の構造やモル計算などを“しくみから”理解したい方は、以下の電子書籍も参考になるかもしれません。化学のしくみをしっかり理解したい方は、ぜひ本書をご覧ください。

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