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【体系解説】分子の形と電子対反発則|形が決まる“見えない力”を理解しよう

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分子の形は、単に原子の数で決まるわけではありません。背後には「電子同士ができるだけ離れようとする性質」があり、それをもとに形が決まっていきます。

ここで少し立ち止まって考えてみましょう。もし電子同士が近くに集まってしまったら、マイナス同士の反発で不安定になりますよね。この“見えない力”が、分子の立体構造を形づくるのです。

目次

📘 代表的な分子の形

分子の形には、直線形、折れ線形、三角錐形、正四面体形などがあります。

代表的な分子の形

形は、原子の配置だけでなく、共有電子対や非共有電子対の数と種類によっても変わります。

📘 電子対反発則とは

電子対反発則とは、共有電子対どうし、共有電子対と非共有電子対、非共有電子対どうしが、互いに反発してできるだけ離れようとする性質のことです。このルールに沿って、電子対が最も離れる配置をとるように分子の形が決まります。

二重結合や三重結合も、それぞれ1組の電子対(かたまり)として扱います。

📘 メタン(CH₄)の場合

C原子のまわりに共有電子対が4組あります。電子対が最も離れる配置は正四面体形です。

メタン分子の正四面体構造

📘 アンモニア(NH₃)の場合

N原子のまわりに「共有電子対3組・非共有電子対1組」があります。正四面体を基盤としつつ、原子配置は三角錐形になります。

アンモニア分子の三角錐形構造

📘 水(H₂O)の場合

O原子のまわりに「共有電子対2組・非共有電子対2組」があります。全体配置は正四面体ですが、水素原子が2つだけなので折れ線形になります。

水分子の折れ線形構造

📘 二酸化炭素(CO₂)の場合

C原子を中心に、O原子との間に二重結合が2本。共有電子対2組なので一直線に並び、直線形になります。

二酸化炭素分子の直線形構造

分子の形は、原子同士の結合だけでなく、電子対同士の反発によって決まります。電子対反発則を意識すれば、初めて見る分子でも形を予測できるようになります。

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